「ロクシタンカフェ」
渋谷のスクランブル交差点に面するビルをふらりと通りすがると
自然派コスメの販売店ロクシタンが目に入りました。
どこで見ても、なぜか目を引く、時代の空気に沿うようなこの店舗。
一体この強みって何なんだろうな、と考えていましたが、
ふと見ると二階には「ロクシタンカフェ」なる新しい業態が
登場していることがわかりました。
様々なハーブの香りのする店内左奥の階段には
若い20代前後の女性がずらりと並びます。
この新しい店舗にも、
何かこの企業の強みが現れているに違いないと思い、
入ってみることにしました。
並んでいたわりに、意外と回転が早く10分弱で座ることができました。
3階も含めると80〜100席近くあるため、
次々とお客様が出入りしているので、
ティータイムのお茶は意外と入店待ちが短いのでしょう。


さて、この店舗の強みを見いだすに
1、揺らぎのない細くとも強い信念
2、心を揺さぶる色遣いと緑の多いデザイン
3、嫌われない、という絶妙なポジショニング
デザインセンスの高さは、
若い女性から働く女性に愛される理由のひとつ。
そして、信念を表に打ち出しているところは強みのひとつ
また、全体に嫌われないというポジション。
それは、間接照明を中心にするライティング、
広すぎず狭すぎないテーブル配置、
彩りが多く、しかも同系色を活用するので爽やかな配色、
甘すぎず、こびず、凛とした食事/デザートメニュー。
なんというか、
本当に嫌われない品の良さを持つのです。
飾りすぎず、素っ気なさすぎず。
これからの時代をリードするのは、
強すぎず弱すぎない、品のよい存在感なのかもな、と
この店舗を見て思いました。
以上。
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あまりにいい加減な店舗分析だったので、
追加で少し企業分析を踏まえてみることにしました。
ロクシタンというのはフランスに本社を置く1976年創業の化粧品メーカーです。
日本上陸は1998年、ちょうど10年前ですね。
インターナショナルサイトを少し除くと、
ロクシタンの創業当初の考え、30年の歴史を通して築いてきた
大切にしたい理念のようなものが書いてあります。
軸として、南仏・プロバンスの豊かな太陽の恵みである、植物の力を
世に広めていきたい、というものがあったようです。
”The sun smiles on Provence.”とフィロソフィーとして
書いてあります。
そういえば、ロクシタンのデザインには、全
体に明るさが満ちているような感じがします。
店舗も、小さなスポットライトが天井にいくつもついていて、
細やかに座席や飾りつけを照らしていました。
また、窓も大きく、太陽光を十分に取り込んでいます。
また、社名ロクシタンとは、
古代における地名でった「オクシタニの女」という意味で
つけたようですが、これは、
地中海沿岸の北東スペインから南仏、北イタリアにまたがる地方のことです。
地中海沿岸に微笑む暖かな太陽の申し子である、
ローズマリーなどの植物の力を、もっとお客様に伝えたいというの
最初の考え方であったといえるでしょう。
さらに、その30年の歴史において、
徹底して、生産地への愛情が見受けられます。
生産地の女性たちの識字率を上げるための学校を用意したり、
子供に重労働を強いたりしないことを決め、
さらに動物実験は行わず、
汚染物質を出さない工場作り、
また過剰包装を避けるなど、
昨今、大手企業がお気軽に掲げてしまう社会貢献というよりも、
もっと当たり前の人間愛に基づいた商売をしてきたことが
最大の強みなのではないでしょうか。
日本では、10年にわたって商売を続けてきましたが、
ここ数年、また一段と力を増し、店舗数を増やして、
現在全国に50店舗以上を構え、100億円を超える企業へと
急成長を果たしています。
ただし、大切なことは、
最初に書いたような、「何となく時代に沿った」エコ・社会貢献ではなく、
そもそもの創業から大切にしてきた、
生産地の自然と伝統に注目する姿勢なのでしょう。
それがデザインになり、商品になり、店舗になったといえるでしょう。
企業に最も大切なものは、
中心となる理念である、といえる好例といえるでしょう。
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